遺言の意味と改正自筆証書遺言の要件緩和のポイントは!

遺言書

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ボヤキのノムさんこと、プロ野球評論家の野村克也氏が84歳で亡くなりました。

そんなノムさんは「野村の遺言」の著書で、野球の本質や勝負の本質についてを語り、自分の思いを我々に伝え残しています


誰にもやがて間違いなく人生のゴールはやってきます。

 

今回は法的な遺言書の意味その改正の概要についてお伝えします。

遺言書はトラブル防止に役立つ


残された家族が相続で混乱したり、喧嘩したりすることの防止策としての遺言書があります。

その要件が緩和され、より扱いやすくなりました。

 

そもそも遺言とは、法律的に誰にどの財産を相続させるかをつたえるものです。

 



相続は法定相続分に従わなけれならないと誤解している方が多いようですが、遺言書の内容は法定相続分に優先することとなっています。(ただし、相続人全員の合意があれば遺言の内容と別に決めることも可能です)

 

また、遺言書がない場合は自動的に法定相続分で財産をわけるわけではなく、法定相続人が話し合い(遺産分割協議)それぞれの取り分を決めることになります。

 

だからもめごとを防ぐ策として遺言書を作成することは重要なのです。

「遺言書を書くなんて一部の大金持ちの話、自分とは関係ない」



こんな風に思っているかもしれませんが、相続で子どもがもめるかどうかは、みなさんの財産の多可とは関係ないようです。



人間というのは、たとえ財産が1000万円でも、もらえるものは欲しいというのが本音なんです。

 

「平等に分けよう」という意思があっても、「何が平等なのか」はお互いの感覚によって異なり相続人間の遺産分割は協議ではまとまらないケースが多く、

 

現に家庭裁判所で行われた遺産分割調停のうち、相続財産5000万円以下の案件が全体の約75%を示していると言われています。

また、仮に不動産が一つしかないような場合には、誰がどのようにその不動産を相続するか、なかなか難しい問題です。

 


そのときに遺言書があれば、「遺言どおりにわける」ことでもめる可能性はかなり減ります。

 

遺言方式に2つある


遺言書といっても遺言の方式は普通方式と特別方式に分かれ、普通方式には種類が3つあります。

自分で書く自筆証書遺言は自宅でいつでもつくれるのが利点です。



一方公証役場で法的な手続きに従って作成してもらう公正証書遺言は安全確実な遺言書となります。

 

自筆証書遺言と公正証書遺言の中間くらいにあたるのが秘密証書遺言です。

 

 

馴染みの「遺言書」と聞いて想像するのは、サスペンスドラマでみるような、タンスのひきだしにしまってあって、封筒を開けてみると手書きで文書が書いてある遺言、「自筆証書遺言」ではないでしょうか?

 

 

自筆証書遺言のポイントは、すべてを自分で書くということです。

一部でも他人が代筆したり、パソコンで作成したりしてあると無効になり、遺言としての効力をもたなくなってしまいます。

 

自筆証書遺言のメリエット

自筆証書遺言のメリエットは以下のようなものがあります。

手軽にいつでも書ける

・内容を秘密にできる

・お金がかからない

・証人がいらない


などで、一番書きやすい方法かもしれません。遺言書を書く紙はとくに決まっていません。

長い年月の保存を考えれば、耐久性のある和紙や便せんなどがよいです。

 

自筆証書遺言のデメリット

自筆証書遺言は書くのは簡単ですが、いくつかの欠点もあります。

そもそも遺言書は、決められた形式が整っていないと法律的に無効になってしまいます。

どの遺言書にも共通ですが、
・日付がない
・不動産の所在地の記載方法が違う。

などがあっただけでも効力がなくなってしまうのです。

自分で書いて誰にも見せていない遺言書の場合、すべて形式が整っているかどうかは、子供が遺言の内容をみたとき、はじめてわかることになります。



弁護士や司法書士や行政書士などの専門家から一度見て貰い、法的に有効であるかという確認をとっておくことが安心です。

自筆証書遺言の緩和

 

そんな自筆証書遺言を作成するときの負担を軽減する改正が行われました!

 

遺言の利用を促進し相続を巡る紛争を防止するなどの観点から、民法改正により、平成31年1月13日から自筆証書遺言の方式が緩和されたのです。法務省

同日以降に自筆証書遺言をする場合には,新しい方式に従って遺言書を作成することができるようになります。

 

また同日よりも前に,新しい方式に従って自筆証書遺言を作成しても,その遺言は無効となりますので注意が必要です。

 

 

法務省参考資料
自筆証書遺言の方式(全文自書)の緩和方策として考えられる例の参考資料です。

・遺言書の訂正の方法に関する参考資料です

 

これまで自筆証書遺言は、遺言者がその全文、日付および氏名を自署し、これに印を押さなければならないと規定されていました。

特に財産が多数ある場合、全文の自署には相当負担がかかりました。

この要件が緩和され、自筆証書にパソコンなどで作成した財産目録を添付したり、銀行通帳のコピーや不動産の登記事項証明書などを目録として添付したりして遺言を作成することができるようになります。

 

なお、財産目録の各ページに署名押印をしなければならないので、偽造は防止できます。

 

また、自筆証書遺言は自宅で保管されることが多く、遺言書が紛失・亡失する恐れや、相続人により遺言書廃棄、隠匿、改ざんが行われる恐れがありました。



今回、「法務局における遺言書の保管等に関する法律」が新設され、法務局における自筆証書遺言にかかる遺言書の保管制度が新設されます。

法務省遺言保管1

この制度を利用すると、裁判所での遺言書の検認が不要になりますし、これで財産を相続させてすぐに手続きを進めることができます。

 


法務省遺言保管2

 

遺言書保管法の施行期日は、遺言書保管法の施行期日は,施行期日を定める政令において令和2年7月10日(金)と定められました。



今回の改正で自筆証書遺言の作成のハードルがかなり低くなったと思いますが、あらゆることに共通して施行後の日の浅いうちは実際に運用して見ると、さまざまな課題もあるような気がします。

 

自分の状況にマッチするかどうか注意しながら、判断していく必要があると考えます。

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