FP試験合格には年金の繰り上げと繰り下げを理解しておく!

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繰り上げという言葉で直ぐ浮かんだのは、たいして関心もない落選したはずの議員選挙の繰り上げ当選だが、近所の親父がやってきて「俺、還暦近いんだけどさ、あんたFP試験に合格したんだって?」なら、「年金の繰り上げと繰り下げって知っているだろう」「どっちが得なのか教えてくれないか」と、きたもんだ。
どこからか聞きつけて来たのか、相談というよりもなにか試すような言い方に気分があまりよろしくない。

年金の繰り上げと繰り下げ

それでも知らんぷりもできない。
FP試験でも年金の「繰り上げ」「繰り下げ」はよく出題される。
そもそも、この言葉自体がよくわかりづらい。

と思わないか?

でもこう考えるとわかり易い!

「繰り上げ」は、最初に決めていた日よりも前の日にすること。

例えば、仕事は明日までの予定だけど、終了日を繰り上げて今日までに変更する。など

「繰り下げ」は、最初に決まっていた日を基準にして、その日より後ろの日にすること、下がると考え

る、例えば、家族との旅行を繰り下げ(延期)すること。

さて、年金の「繰り上げ受給」「繰り下げ受給」、お得なのはどっちかという話になるのだが、

とりあえず仕組みを説明する、

年金は基本的には65歳から支給される。希望すれば、60歳から70歳のあいだなら、好きなタイミングで貰い始めることができる。

65歳より早く貰い始めることを「繰り上げ受給」といい、65歳より後に貰い始めることを「繰り下げ受給」という。

65歳よりも早く貰い始める「繰り上げ受給」では1ヶ月早まるごとに年金額が0.5%減額される。

例えば60歳から貰い始めると、0.5%×12ヶ月×5年で65歳からもらい始めるよりも30%支給額が減る。

65歳で10万円の年金をもらえる人だとすれば、60歳でもらい始めると月7万円に支給額が減るということになる。

この場合の損益分岐点は、76歳。30%の減額は一生続くので、75歳までに死ぬと、60歳からもらい始めほうがよかったことになり、76歳より長くいきれば、65歳からもらった方がよかったということになる。

65歳後より後にもらい始める「繰り下げ受給」では1ヶ月遅くなることに年金額が0.7%ずつ加算される。

例えば、70歳からもらい始めると、0.7×12ヶ月×5年で42%支給額が増えます。
65歳で月10万円もらう人なら、70歳まで支給を遅らせると70歳から月14万2千円の年金をもらえる。

この場合の損益分岐点は、81歳。

80歳までに死ぬと、75歳からもらい始めたほうがよかったことになり、81歳以上生きれば、70歳からもらったほうがよかったことになる。

人生100年時代とはいうものの、自分がそんなに長生き人生を得られるのか、どうかは誰もわからない。神のみぞ知る世界だ。

例の親父は、両親とも68歳のときに病気で亡くなったという、自分も同じ遺伝子が組み込まれているのなら、後たったの8年しかない。ゆっくり遊べる時間はたった8年かと嘆いた。

「平均寿命」だけでなく、「健康寿命」も考慮した方がよいと伝えた。
なぜなら、「健康寿命」は、身体に支障がなく健康に動ける平均的な年で男性72.14歳、女性74.79歳(厚生労働省・平成28年)だからだ。

男性の場合、会社を60歳で辞めたとすれば、元気な老後は平均的にみて約12年、額が少なくても遊べるうちに年金が欲しいと思えば繰り上げ支給かとなる、逆に少しの年金では、もし長生きしたら心配だと考えるなら、働けるうちは働いて年金はそれ以降にもらうという選択にもなる。

さて、本題の得か損なのかだが、受給を65歳よりも遅らせるのと上乗せがあるように感じたり、なんか得するように思えるが本当なのか?

年金制度を簡単にいうと20歳から60歳までの40年間に納めた年金保険料の総額と65歳から85歳まで20年間で受け取る年金額が同じになるように計算され設定されている。

つまり、納めた期間の半分ぐらいの期間で納めていた分の年金を受け取ることになる。

良く考えて見ると、受給開始を70歳にすれば、受け取る期間が5年短くなるのだから、その分、月々の年金額が増えないことには理屈が合わない。

この場合1ヶ月に42%増えるのだが、男性の平均寿命は81歳、65歳からだと16年間受け取ることができるが、70歳からだと11年。

16を11で割れば、1.45だから毎月あたりで約4割強アップするのは当然なのだ。

得するわけではなく計算上そうなるだけだ!

平均寿命まで生きる人は受給開始を早めようが遅らせようが得もしないし損もしない。

損をするのは平均寿命よりも早くなくなった人で、得をするのは平均以上に長く生きた人。

受給開始時期は関係ないと言える。

FP試験で留意したい点

自営業者は、「老齢基礎年金」だけだが、サラリーマンや公務員の年金は「老齢基礎年金」と「老齢厚生年金」の2階建てになっている。それぞれ別々に「繰り下げ受給」ができる。

例えば、老齢厚生年金は65歳からもらいはじめるけれど、老齢基礎年金は70歳からもらい始めるということができるし、またその逆の受け取り方も可能であるので、一律に65歳からもらうのではなく、ライフスタイルに合わせて受給を開始すればよい。

繰り上げするときの注意は?

このように、自分のライフスタイルに合わせて繰り上げか繰り下げを選択することができるが、「繰り上げ」するさいには注意が必要な点がある。

「繰上げ受給」の3大デメリット

1.繰上げ受給によって減額された年金額は一生変わらない

2.繰上げ受給後に障害の状態になっても障害基礎年金が受け取れない

3.繰上げ受給後、65歳前に遺族厚生年金の受給権が発生した場合、65歳までは繰上げしている老齢基礎年金か遺族厚生年金のどちらかを選択しなければならない(繰上げ受給のメリットがなく65歳以後も老齢基礎年金は減額されたまま続くデメリットしかない可能性がある)

そのほか、「寡婦年金が受け取れない」や、「国民年金に任意加入できない・保険料の追納ができない」などのデメリットがあります。

詳細は年金機構でチェック

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